国家百年の計 2011 2 5
今、政府は、社会保障の議論、というよりも、
いかに増税するかという議論に夢中になっていますが、
そういう議論は、「財務省御用学者」と
「財務省御用政治家」に任せればよい話で、
政治家というものは、国家百年の計を考えるべきです。
もっとも、「財務省御用政治家」以外の政治家、
つまり、独立系の政治家は、数が少ないかもしれません。
民主党政権が発足してから、官僚依存が加速して、
小泉政権時代と比較すると、官僚依存の深化は明白なものがあります。
さて、国家百年の計として考えるべきものは、いくつかありますが、
そのひとつとして、国防政策をどうするかというテーマがあります。
日本には三つの選択肢があります。
一 中国の属国となる。
二 フランスのような自主独立路線。
三 日米同盟の堅持・強化。
菅政権は、三を選択したのでしょうが、
国家百年の計としては、三は選択肢としてありうるか疑問があります。
これは、一言で言えば、「すねかじり。親が元気なうちは可能」ということです。
現代のローマ帝国であるアメリカの繁栄が、未来永劫続くとは思えないのです。
いつかアメリカが傾く時が来るということです。
だから、国家百年の計として考える時、三という選択肢はないと考えるべきです。
このような長期戦略を考える場合、
日本は、フランスの国防政策を研究すべき時が来ていると思います。
もちろん、永世中立国のスイスも研究対象となるでしょう。
スイスは、欧州において、
軍事力によって永世中立を貫いてきた歴史があります。
スイスは、徴兵制を採用しており、男性には兵役の義務があります。
多くの日本人は、スイスというと、観光国家を連想するでしょうが、
実は、スイスの国土には、至る所に軍事施設が存在します。
さらに、イギリスの国防政策を研究することも、
日本にとって、有益なものとなるでしょう。
くれぐれも、日本人の好きな「国連」という発想はしないように注意しましょう。
日本にとって、国連は、幻想に過ぎないでしょう。
国連軍は、中小の国は助けるでしょうが、
日本のような大国を助けることはしないでしょう。
そもそも、国連は、イラク戦争をめぐって機能停止の状態になりました。
最近では、北朝鮮をめぐって、たびたび機能停止しています。
国連の加盟国は、どんな国が多いか知っていますか。
加盟国を全部見渡せば、独裁国家や強権国家が多いことに気づくでしょう。
だから、国連は、独裁国家や強権国家に対して弱腰にならざるを得ないと言えます。